2020年1月の本

2020年ですね。成人式が10年前だなんて考えられません。
年末年始はぐうたらしており、年明け以降は仕事・仕事・イベント・学会発表準備という感じであっという間に1ヶ月が終わりました。これから5月までは研究関係以外はあまり読めそうにありませんが、なんとかやっていきましょう。

「今月の本」のルール

  1. 毎月読んだ本をリストにしてブログを更新。
  2. 専門的な論文などは除く。
  3. 読んだと言っても、必ずしも全頁を読みきったことは意味しないし、再読したものもある。
  4. とはいえ、必ず入手し、本文に少しでも目を通すことが条件。
  5. コメントを書くかどうかは時間と体力と気分次第。
  • 山拓央『心にとって時間とは何か』

[asin:4065180228:detail]
一応時間論には関心をもっているため購入。まだ三分の一ほどしか目を通せていない。ここ半年で時間論の文献もかなり出てきたので、話についていける程度にはキャッチアップしていきたい。

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サルトル研究の碩学サルトルと深く関連する人物や主題を論じたもの。改めてその知の射程に驚く。

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平易な言葉で見取り図を与えてくれる。小中高の学校図書館自治体の図書館にあってほしい一冊。

  • 村岡晋一『名前の哲学』

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名前、とりわけ固有名の哲学史を外観したのち、ベンヤミンやローゼンツヴァイクといったドイツ・ユダヤ思想のうちに「名前の哲学」なる問題系を見出す意欲作。あとがきによれば、『[asin:4062584263:title]』のいわば姉妹篇ないし補完関係となることを意図して書いたとのこと。

[asin:4480072918:detail]
今後も毎月1冊というハイペースで出るようで楽しみ。「世界哲学史」という考え方には賛同できるところが多いが、やはり繊細な問題を含んでいると思うので(汎-哲学主義というか哲学全体主義)、これからも読みながら考えたい。どれも玉稿というものではあるが、金澤さんのものが素晴らしく面白かったと思う。

[asin:4480072632:detail]
前からチマチマ読んでいたが、リストに入れ忘れていたのでここに。
かなりの分量で、この分野を読んでいる人には耳慣れた話題も多いが、信頼できるソースとともに確認できるのでよい。
これから大学改革関係を知りたい人にはまずはこれ1冊な本だろう。

[asin:4753103455:detail]
某仕事のためにざっと読んだが、これは腰を据えてしっかり読みたい本だった。

  • 千葉雅也『デッドライン』

キリキリとした鋭意な描写、ラプソディ(仮縫い)的な場面転換、ふと笑ってしまうフレーズ(醤油の匂い, etc.)なども印象に残った。

  • 高田大介『図書館の魔女』全4冊合本

[asin:B074N4FY9Y:detail]
年末年始のお供に買ったが、第一冊の半分くらいか。壮大にして緻密なファンタジーは久しく読んでいないので楽しい。

[asin:4582767060:detail]
Kindleセールにて。まだほとんど読めていない。

  • Michael Fagenblat and Melis Erdur (eds.), Levinas and Analytic Philosophy

[asin:B082324LJV:detail]
博論のプロジェクトと重なるところは少ないものの、その後に予定しているレヴィナスの「倫理」再考プロジェクトには役に立ちそうな論考が多かった。Stoleとレヴィナスを絡めて論じているものがあり、「先を越された!」と思ったが仕方なし。暇を見つけて少しずつ読んでいきたい。